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枕を武器にアジア市場を席巻する北村さん

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北村圭介さん
株式会社Kitamura Japan・代表取締役/枕および枕カバー製造・卸・販売/愛知県北名古屋市

世界は一日70億とおりの夢を見る。
そのうちの一つに過ぎないが、しかし男は、一つの大きな夢を、家業の枕で抱いた・・。

「マレーシアでは、この4か月でもう1,000個くらい売れているんですけど、海外へ販路を拡げる試みは、四代目の私になってからです。」
大正時代に名古屋で創業された「まくらのキタムラ」は、もとは綿布の卸商であったが、先代の時に「ジムナスト」という「快眠枕」が自社開発され、29歳で会社を継いだ三男坊の彼により、ネット直販や小売りに力を入れることとなった。昨今、家業の商売が継がれる割合は65%に過ぎないというが、三男坊でしかも家業を継ぐ決断に迷いやその後の苦労はなかったのだろうか。

家業を継ぐ決断

家業を継ぐ決断
「浅田真央、安藤美姫の卒在で知られる中京大学に入り、健康教育学を専攻していました。在学中にアメリカのコロラドに1年留学。教員になるつもりでしたが、なんとなく親の会社が気になるようになり、就活もしていませんでしたし、自然な形で親の会社に平社員から入社することになりました。当初、私が継ぐ筈ではなかったのですが、会社が段々大変になっていく中で、兄弟の中で仕事の経験を積んでいた私にお鉢がまわって来たわけです。自分に務まるか?とも思いました。しかし、入社当時から営業、販売に力をいれてきましたし、OEMいわゆる下請に将来はないとの考えが、自分を含め、社内の大勢でもあり、それまで販売の為の子会社をつくり、顧客開拓やマネージメントの経験を積んでもいましたので決断したわけです。」
社員でいるとき、売り上げが落ちて、資金繰りで苦労している親の姿を見て、自分の無力さに悔しい思いをしていたという。三代続いた会社を父は一人で背負っている姿を見て、申し訳ない思いがあり、恩に報いるにはどうしたらよいか、自分の力を試したいという意地にも似た思いもあったという。そこで、どのように売り上げを上げたら良いかの試行錯誤が続く。

売上を上げる試行錯誤

「最初は仕事量を増やしたい一心で、目星をつけたのは、ホテルとか旅館とかそういうリネン関係をターゲットにして、営業をずっとおよそ全国千件とか二千件とか話したり手紙書いたり行ったりっていうのを三年くらい、ところが、正直ほとんど売れなくて、その道は一回やめて、百貨店さん、小売店さんなどに自分達のオリジナルなものを売っていこうとやりはじめたのが入社して五年、六年くらいたった時。また、ちょうどインターネットが普及してきて、楽天やアマゾンのようなEC(電子商取引)というのがメジャーになりつつあったので、よさそうだなというサイトに1件1件アプローチをかけて、営業していきました。」
卸しや下請けでなく、消費者に近いところでの販売の場合、消費者からのレスポンスの収集を商品開発、販売戦略のマーケティングに生かすことができる。
「それは肝だったとおもいます。今の主力の商品の前に二、三種類いろいろ作り、地元の量販店などに何度も行って担当者とも人間関係も出来たところで、ちょっとお前面白いからやってみろよ、と言われ商品を店頭に置き、自分も店頭に立ち、実際ベッドがあるところで接客したりとか、試してもらったりとかしました。うちの商品以外の物もわざと販売してみたりとか、お客様の指摘を少しずつ積み重ねていったというのはありますね。付加価値を自分の商品につけたいし、それを伝えたいのですが、こちらの言いたいこととお客様の知りたいところにギャップがあって、これじゃいけないなと思い、もう少し向こう側から見やすいようにしなければいけないということで、ホームページのデザインもそうですし、パンフレットの作りこみの工夫をしていきました。」
そうやって、枕商品をブランド化し、代替わりを通して、顕著に売上を上げるまでになった。

続きはボーダレスワーカードットコムで
http://borderlessworker.com/

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